魚の捌き方・下処理 アナゴの捌き方
●瀬戸内海沿岸で育った者としては、ウナギよりもこのアナゴが美味い。どうも、焼くのは西の方で関東では煮るようです。ウナギを好んで食べた記憶はありませんが、東京に来て初めてウナギを食べた時、こんなに美味しいのかと思いました。確か、西の方ではウナギをタレでただ焼くだけだったように記憶しています。関東ほど繊細な調理法ではなかったような…。とはいえ、アナゴです。アナゴはウナギに引けを取らず、美味いですから。それに、投げ釣りでも釣れました。東京湾の夜アナゴ(夜釣り)は風物詩のようなものです。船釣りでエンジンを切っての掛かり釣りですから、夜風は気持ちいいし、静かです。釣れれば船の上で即捌いてくれます。その美味い事。で、ボート釣りでもアナゴは釣れます。アナゴは生きたものを捌いて即いただくのが美味しいのですが、ボートの上では不可能ではないにしても捌くのは難しい。で、とりあえず氷〆にします。

●あの俎板に錐で頭を刺して捌くのは生きているからで、ボート釣りで家に持って帰るのは野〆してありますから、もう大人しいものです。私は特に頭を固定して捌くやり方はしません。その方が簡単だとは思うのですが、錐を立てる木の俎板もないし…。ですが、普通の魚のように捌いて美味しくいただけます。関東流ではないですがアナゴは背から開いた方がやり易い。滑るようならペーパータオルで押さえてやってください。もし、1匹丸々捌くのがやり難かったら、半分に切って頭側と尾側を別々に捌くという手もあります。プロではありませんから。ちなみに、アナゴはメスの方がオスよりも大きくなるようで、オスは40cm程度で、メスはその倍くらいまで大きくなるようです。

●開いたら骨を削ぎ取ります。職人がやるように一気にサッとやれば粋なのでしょうが、普通にゆっくりと包丁をいれて、骨を削ぎ取ります。あと、頭と内臓を落としてください。骨はあとで「骨せんべい」にして楽しめますから、捨てないでください。

●仕上げは背中と腹側の黒いヒレを切り落とします。皮は美味しい所なのでそのまま。ゆっくりやれば、むしろ他の魚より簡単です。これでアナゴの身が取れました。この状態でアナゴのヌメリを取ります。湯をかけたりと色々なやり方があるようですが、私は塩を振ってタオルを洗うようにアナゴのヌメリを取り、水で流します。テキトー、大いにけっこう、です。あとは、まさに煮るなり焼くなりの状態です。

●余談ですが、船からの釣りで40cm位のアナゴを釣って、針外しに手間取って腕に巻きつかれると引きはがすのにけっこう力が要ります。タオルで首を押さえ、口が堅いですからプライヤーで手際よく針を外しましょう。更に余談ですが、ボート釣りで「超ウルトラメタボアナゴ」が釣れる事があります。その引きに、何が来たのかと思うと、子供の腕くらいの太さがある60cm位のアナゴです。最初はアナゴではないと思いましたが、アナゴです。湾の中では比較的良く釣れるそうです。運動不足なのでしょうか?大物ではありますが、大味です。
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