テキトー簡単お魚メニュー マトウダイの Fish & Chips
●「フィッシュ・アンド・チップス(fish & chips)」という言葉を初めて知ったのは確か、東京に出てきて聴いた何かの歌詞の中だったと思います。瀬戸内海沿岸の地方都市の田舎出身者だったので、なにやらハイカラ(古…)な料理の名前だろうとは思いましたが、どのような料理であるかは知りませんでした。で、ある時、どこやらのパブで飲んでいた時、「フィッシュ・アンド・チップス」というメニューがあったので「試しに…」って注文してみると、それは白身魚のフライにフライドポテト…。そのマンマじゃないですか。なにか、もっとモダンなものだと思っていたのですが、これなら別々に喰ったことあるし、ちょっと期待外れでした。まあ、もともと田舎者ですから。

●しかし、これがビールのつまみで喰うと意外にいけるのです。白身魚のフライにレモンをかけてタルタルソースでいただくと、ちょっとした食事にもなるし、ポテトフライにマスタードとケチャップを絡めて食べると、Good! それ以来、この「フィッシュ・アンド・チップス」のファンになり、そのパブに行くと必ず注文するようになりました。この「フィッシュ・アンド・チップス」の正確な起源は不明だそうですが、イギリスを代表する料理のひとつですね。

●で、今でもパブ系のお店に行くとこの「フィッシュ・アンド・チップス」を頼みますが、船釣りを始めるようになってから、よく考えてみれば、白身魚のフライなんていつも食べていることに気が付きました。ハイ、マトウダイです。ヒラメ釣りに行くと、そこそこの確率でこいつが釣れます。まあ、外道ですから釣り客からは嫌がられますけど、これがけっこうフライにすると美味いのです。本編の「マトウダイの白身フライ」をご覧ください。市販の弁当なんかに入っている白身魚のフライは大抵がこのマトウダイであると聞いたことがあります。我が家ではちょっと気取ってナンチャッテタルタルソースでいただいています。これにフライドポテトを添えれば、あら、「フィッシュ・アンド・チップス」じゃないですか。

●本場では白身魚としてタラやカレイ、オヒョウの仲間などを使うそうですが、私はタラは釣りませんのでここはマトウダイで行きます。作り方は説明しなくてもいいくらい簡単ですよね。要はフリッター(西洋天ぷら)です。小麦粉を冷たいビールで溶いたり、少量の重曹や酢を混ぜる作り方もあるそうですが、これはサクッとした食感や爽やかな風味を出すためでしょうけど、つまりは「カラッと揚げた天ぷら」です。もしくは「フライ」でもいけますから、小麦粉を卵と水で溶くか、パン粉で揚げるか、お好みで。これは失敗のしようがありません。「フィッシュ・アンド・チップス」の雰囲気を楽しむコツを一つだけ挙げるなら、魚の白身を棒状に捌くことですかね。薄いと食べごたえが無いですし、見た目にちょっと寂しい…。白身魚フライにボリュームを持たせれば「これぞ、フィッシュ・アンド・チップス!」、です。
●フライドポテトを美味しく揚げるコツは、常温の油に入れて、しばらく中火でホクホクにして最後に強火でカラッと揚げる、ってことですね。ナンチャッテタルタルソースは、固ゆでした卵と玉ねぎを微塵切りにしてマヨネーズと和えれば、ハイ、出来上がり。レモンの切り身を添えて、「フィッシュ・アンド・チップス」の出来上がり。フライドポテトは、白身魚のフライと同じ皿にボリューム感を出して盛ってください。別々の皿に盛ってしまうと、ただの「白身魚フライ」と「フライドポテト」になってしまいます…。青みが欲しかったらパセリでも添えて。フライに塩を振りかけるのはお好みで。
●その日の釣りを思い出し、ビールを飲みながら頂くと、気分はブリティッシュ、ってまあそれはいいか…。オーストラリアでもポピュラーな料理のようです。
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★魚の捌き方・下処理 オニカサゴの毒針処理
★魚が釣れ過ぎた時の保存方法等
★食べない魚はリリース 食べられますけど… オハグロベラ
★食べない魚はリリース 食べられますけど… ササノハベラ
★テキトー簡単お魚メニュー チャリコ(小鯛)の鯛めし
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