テキトー簡単お魚メニュー ホウボウの刺身&塩焼き
●作者が誰だったか忘れましたが、「冬の海 ホウボウも鳴く 寒さかな」という俳句(こんな歌だったと記憶しています)があります。そんな俳句のとおり、ホウボウは釣り上げるとボーボーと鳴きます。一般には、それが名前の由来だと言われていますが、浮き袋を使って鳴くようです。この浮き袋(鳴袋)、食べられます。泳ぐ姿は非常に美しく、特にその翼のようなエメラルドグリーンの胸鰭は有名です。専門に狙う場合もありますが、ヒラメなどの外道で来ます。砂地の底べったりを泳いでいるようです。身は胸から下に小骨が無く、きれいな白身で、刺身でも焼いても美味しくいただけます。

●捌き方は三枚おろしの要領ですが、頭を落とす時、内臓を傷めないように下のイラストのように腹びれの付け根アタリを切って、胸びれの横から、身を切らないように頭ギリギリの所から左右とも包丁を入れて極力身が残るように切ってください。この頭、固いですが美味しいだしが取れますので捨てないように。潮汁でもよし、鍋に入れれば美味しいだしが出ます。姿造りをやるならこの胸びれが、皿を彩る鮮やかな一品の演出になります。が、私は食べる事優先ですのでこの胸びれは落とします。

●頭を落としたら、次に内臓を取りますが、この時、真子があったらこれは美味しい一品となります。その下に浮き袋があります。これは先に書いたように食べられますので、取っておいてください。浮き袋は下のイラストの三番目にあるような形をしていますのですぐに分かると思います。それから当然、肝も肝刺しで美味しくいただけます。

●浮き袋は肝と同じようにサッと湯通しし、氷水でしめます。そうすると下の一番目のイラストのような感じになります。これはあまり細かく切らず、その歯ごたえを楽しんでください。これがホウボウの珍味、「鳴き袋」です。

●ハイ、刺身でも塩焼きでも美味しいホウボウです。もちろん、唐揚げにしても、鍋ネタでも美味しくいただけます。昔はホウボウ五目なんて釣りもので専門に狙い、ツ抜けは珍しくもなく、二〇匹くらいは釣れました。フグのカットウで食わせ針を入れておいても、けっこう釣れます。個体数はまだ多いようです。初めて食べた人はその上品な味に、専門で狙いに行きたくなるかもしれませんね。40cmクラスのホウボウを塩焼きにすると、なかなかの食べごたえがある一品となります。見た目以上に身の詰まっている魚です。
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