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テキトー簡単お魚料理タイトル

一物全体・一物全食




キッチン 一物全体(いちもつぜんたい)という言葉があります。これは分割されていない「ありのまま(自然のまま)の姿」という意味ですが、仏教から来た言葉のようです。要するに、あらゆる生き物は全体で一つの「命」としてバランスを保っている為、それを食べるにしても全体を残さず食べる事が人間の身体の為には良い、という考えです。「一物全体食(いちもつぜんたいしょく)」と表現されますが、「一物全食(いちもつぜんしょく)」という言葉の方がポピュラーかと思います。

動物の肉や野菜を、その一部だけ食べるのではなく、全体をまるごと食べるという事です。まあ、牛一頭を食べるとして、その骨まではちょっと食べにくいですが、粉にすれば食べられない事も無いでしょう。野菜は、例えば大根ですが、その葉っぱの部分まで余さずに食べるという事です。リンゴなら皮ごとですね。よく言われますが、そうした普段は「捨てられる」事の多い部分にこそ、栄養分が豊富に含まれている、といいます。栄養学的には正しい考えです。
 
この「一物全食」は「薬膳(やくぜん)」の考え方である「医食同源(いしょくどうげん)」といった考えと同列のもののようです。中国で発展した「漢方」と「薬膳」は少しばかり違っていて、漢方にも「気」という自然の持つエネルギーという概念はあるようですが、その目的とするところはやはり「医」であり、方法は違っても、いわゆる「西洋医学」と同じだと思います。それと比較して「薬膳」には思想のようなものが含まれているようで、動物、植物が成長するするために自然界から得た「気」というエネルギーを食物として体の中に取り込み、身体の健全なバランスを保つ、という事です。その考えが「一物全体食」「一物全食」です。

現実的な話として、リンゴなら皮ごと食べても、むしろそちらの方が美味しくいただけると思いますが、前述の牛一頭まるごとの場合と同じで、ミカンの場合、あの皮を食するというのはどうも…。しかし、「一物全食」の考え方は理にかなっていると思います。で、魚の場合を考えてみます。これほど一物全食に叶った食べ物はありません。例えばヒラメやマゴチ、マダイですけど、これは五枚・三枚におろして身を取った後、アラが残りますが、これは煮付けて食べれば、酒の肴に最高です。どの魚も「頭」の部分に美味しい肉があります。煮汁には骨からの養分も沁みだしています。身を食べる時もマダイなどは皮をつけたまま湯で引いて「松皮作り」にすればグッドな食感が楽しめます。ヒラメやマゴチの皮も「煮こごり」や、煮ものに入れれば美味しくいただけます。オニカサゴなどは胃袋から腸まで美味しくいただけます。

極めつけは小魚、特にイワシですが、これは15cm以下の「中羽(ちゅうば)」なら完全一物全食です。ピンギスや豆アジも唐揚げにすればまるごと頂けます。中羽イワシの生干しを焼いて「一物全食」! 自然まるごと「いただきます」です。

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